« 2008年1月 | トップページ | 2008年7月 »

2008年3月

2008年3月31日 (月)

ボストン会議(環境>エネルギー)

ボストンから帰ってきて実は2ヶ月も経ってしまうので,少し総括をしてみる.

今回の会議は毎年行われている工学系の大学アライアンスの年次総会で,MITで行われた.内容はいつも環境系が主流なのでそれ程期待はしていなかったが,意外にも初日のパネルではIPCCのパチャウリ議長や,IPCC各チームの代表からの意見が聞けたのは貴重だった.

中でも面白かったのは小宮山総長のプレゼンで,「大学と合わせて,自宅の改築に伴う温暖化ガスの削減効果」は具体的かつユーモアがあった.質疑応答でも,「環境問題対策について,大学でも専門家が縦割りで分かれて理解し合えないでいる状態をどうすべきか?」という問いに対し,他のパネリストが流暢な英語でもっともらしい事を話している一方で,「ちょっと言わせてくれ」みたいな形で最後に,「教授間で理解し合うのは無理だが,生徒ならできる.色んな授業を取ればいいでしょ.」と会場を沸かせていた.さすが.

080128mit
(半分凍ったチャールズ川の向こうに見えるのがMIT)

会議自体は例年のごとく,環境分野の重要性普及がテーマだったため,ポスターの説明後は早々に退散した.ただ意外にも何人かは自分たちの化石燃料研究について関心を持ってくれていたのは収穫だった.

で,ボストンに来たという事で,HBSとフレッチャーの知り合いに会ってきた.HBSの方は元同期で,とうの昔にサラリーマンを引退して放浪している自分とは正反対に,いつもスマートに出世街道を進んでいる.会社時代も,いつもデートでも自転車の自分に対し,BMWで爽やかに決めていた.そういえば飲み会でも,ケチって歩いて帰る自分に呆れた女子をさっとタクシーで送っていた.でもお互い体育系で仲は良く,思えば自分が渡米する際にも,金も無いし現地で住む所も決まってない事に驚き,餞別をポンともらった.いつかお返ししなきゃ,と思うんだが差はひらく一方である..

とにかく,HBSについては授業も聴講することが出来て非常×2に刺激を得ることができた.Business schoolの授業はなんとなくイメージはあったつもりだったが,実際に見てみると議論のテンポや時間構成の上手さに感心してしまった.

今回出席した授業は「アップルストアによるマーケティング手法について」で,その意義や自分ならどの程度展開するといった議論が最初からいきなりテンポ良く始まった.その中では生徒と教授のやり取りのみならず,生徒同士でも主張し合った議論が展開された.皆からは「何か発言しないと」といった緊張感が伝わり,座講のように居眠りする生徒は皆無だった.それが40分ほど続き,最後に実際にアップルのマーケティング担当の役員でもある卒業生がゲストとして,具体的な話と生徒たちの質問に答えていた.

0129hbs
(HBS専用のラウンジ.行き交う生徒は皆自信がみなぎっている.)

こういったケーススタディが毎日行われていれば,わざわざ時間と金を使って留学する意義は確かにあると思う.また,各人がそれぞれ自分の名前のフリップを立てて国際会議のような議論を展開していた中で自分が痛感したのは,やはり英語力の重要性だった.それもこれまで必要性を感じていたようなレベルでなく,ネィティブ並みの聞き取り及び説明能力である.HBS特有なのか,外国人らしき生徒たちも全く訛りも無い流暢な英語を駆使していた.むしろインド系だった教授の方が発音にアクセントが残っていた.

あとフレッチャーの友達とは,肉を食いながら近況を話し合った.こちらも日本にいた時よりよっぽど楽しそうな表情をしていたのが印象的だった.日本では渡米前の繋ぎで経済的にも時間的にも大変そうだったし.と思ったら日本でもまだバイトをやっていたらしく,その2週間後に予定されていた放送大学の講義が急遽フライトの都合で帰国が遅れ,助っ人として自分が代わりにやってきた.持ち時間は確か6時間近くでどうなるかと思ったが,生徒は年配の方が多く非常にアットホームで楽しかった.

3年連続で出席したこの会議.さすがに来年はもう学生でない(と願う)ので行かないと思うが,貴重な体験となった.

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2008年1月 | トップページ | 2008年7月 »