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2005年11月 7日 (月)

講義(アメリカ地方財政赤字、日本の安保)

新幹線から降りると、今日も相変わらず温暖な気候で驚いてしまう。どう考えても毎日こんな感じなのかと不思議に思うが、毎回生徒にも同僚にも「先生が来るときぐらいですよ」と言われてしまう。

mtfuji(出所:富士市website) 

今回の講義は実はいつも以上に準備ぎりぎりで教室に向かう。経済の授業は前回の地方財政に引き続き、「日米の地方財政の現状と課題」について。どちらも財政赤字を抱えているのだが、その構造と行政の対応および姿勢が大きく異なってくる。まずアメリカについては、歳入減やメディケイドを始めとした歳出の増加によって地方財政も赤字を抱えている。その為に自己責任の原則から地方独自で何とか解決しなければならず、当然歳出カットや増税等が課題となってくる。そこでカリフォルニアのように住民が積極的に政治に介入してくるのだが、それも彼らの意見を反映させられるシステムがあってこそ。その分監視がしっかりしていると言える。

一方で日本の地方の場合は同様に赤字を抱えているのだが、地方交付税という強い武器がある。つまり中央が地方間の財政を調整してくれる仕組みなのだが、結局この算出も責任も不透明なシステムがコスト管理を甘くしてしまっている。これらの点を日本が抱える財政赤字の大きさと一緒に説明すると、さすがに生徒達もその深刻さを感じてくれた。ちなみに「静岡空港の是非」について聞いてみるとほぼ全員が「反対」という意見だった。

やや喉を痛めながらも次は安保の講義。

こちらは前回からの続きでアメリカの安保政策について少しおさらいした後、いよいよ「日本の安全保障」について話を始める。ということでいきなり憲法問題に飛びつく、というのではなくまずは安保政策の考え方について話す。それは当たり前なのだが、[国益、守るべき対象の明確化]→「周りの環境の把握」→[自分の防衛力の確認]→[法制度や装備等の適応、周辺も含めた安保環境の構築]といったプロセスである。日本の場合、そこに「どんな情勢でも普遍な理念or建前」といったものが入ってくるから考え方がおかしくなってしまう。という主張を展開した上で生徒にちょくちょく質問していると、喉がさらにきつくなってくる。但しそれでも回答が余りないのでとにかく話し続け、今日は自衛隊の生い立ちまでカバー。留学して初めて聞いた「三矢事件」など、実は自分にとっても良いレビューになった。

その後、相変わらずの快晴の中、海に向かいたい気持ちを抑えて同僚と駅へ向かう。彼はアフリカ、中東研究の専門家でこれからエネルギー研究に専念する自分にとっても、是非色々教えてもらいたいところ。特に「石油に頼れなくなった後の中東」というのが自分の関心でもあり、彼も興味深いと乗ってくれた。

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