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2005年7月

2005年7月23日 (土)

海開き

今週末は海にも行かず閉じこもり。

悔しいので先週行った海を思い出す。前回は久々にブランクを1週間しか空けずに行けたのでかなり調子良かった。浜に着いたのはやや遅めだったが波も結構良かったし、混むポイントも外したので人もそれ程ではなかった。

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嬉しかったのは、あと数年は乗りこなせないのではと思ってためちゃ短くて薄いボードを何とか乗れるようになってきたこと。何かようやくサーフィン自体が楽しくなってきた

ちなみに今回も自称サーファーが2人合流したのだが、なぜか海には中々入ってこなかった。天気が良い中で更にサンオイルを持参しており、日焼けには十分満足したようだった。その後いつもの定食屋でがっつりランチを食べている際にも、二人からは一切サーフィンの話は無かった。それでもPricelessな笑顔で帰っていった。

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(仲良くなった犬たち。少なくともあの二人よりは海好きだった。)

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AU助教授とのインタビュー

木曜の朝は、ワシントンDCから訪日していたアメリカン大学の助教授にインタビューを受ける。

内容は、日本の経済外交について。共通の知り合いから紹介を受けたようで、この春に発表した某党の報告書についてかなり突っ込んだ質問を受ける。

やはり関心は政権との違いであるのだが、彼女はもう少しアカデミックの観点から、空洞化への対応、ODAとの協調、民主化の推進など幅広く質問をしてくる。しかも事前に紹介していた英語の論文なども精読しているし、他にも多くの政策担当者とのインタビューも踏まえている。

一つ面白かったのは、小泉さんが自由貿易協定推進にそれ程積極的でないと役所のインタビューで聞いたとの事。外から見ると、少なくとも姿勢は乗り気に見えるのだが内容の理解が付いていってないので余り語れないのでは、と感じていたのだが。他にも郵政とか国連改革の件で首がまわっていないようだし。この点から、自分達の報告書案にあるような首相がトップの戦略会議に対する懸念を聞かれた。ただ議院内閣制でも大統領制でもリーダーの姿勢は何事にも影響するのであり、それを客観的で正しい判断に導くために、日本の通商政策や地域統合を長期的で包括的な見地から常時分析して提言できる機関が必要と回答しておいた。今回は聞かれるばっかりだったので、次回はワシントン側の見方も教えてもらおうと思う。

1時間半以上にわたり久々に英語でビッチリと議論して、ボキャブラリーが出てこないなぁーと痛感してしまった。

ちなみにその夜は、これも久々にDC関係で気の合う人達と合流して会食。マニアックなDC話で盛り上がる。例えば、日本政策担当者のM.グリーンが近々結婚退職するのではという噂とか。ウケたのは、自分達も良く知っている結構目立つ日系のオジさんがある会議で、いつものようにはりきって質問だか持論だか分からないものをパネルにぶつけた際に、スピーカーのジョン・ボルトン国連大使候補に「その質問は大して重要じゃないから、次。」と無視されたとの話。うーむ。さすがボルトン。

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(写真: Spiegel Online

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2005年7月21日 (木)

プロジェクト発表会

火曜日は大学でゼミ毎の研究発表会に参加。四年生が、これからどんな卒論を研究するのかという事を発表し他の研究室の先生からもコメントを頂く。

普段自分らが関わっていることと全く違う分野の内容も聞けて、とても楽しかった。という事でせっせと自分用にノートを取る。

まず一人目は、「インターネット広告会社における、イベントに対する株価の分析」で、Cyber Agentといった大手ネット広告会社の株価に色々な種類のニュースがどう影響するかという内容。

アメリカだとDarren Filsonという人がこのような手法の論文を書いているらしい。結果としては、決算や競合他社の業績による影響が大きかったり、小会社の経営はほとんど関係無かったりという事。今後それらの検証が課題となるらしい。

二人目は同じようなテーマで、「東証上場企業における環境分野のニュースが株価に与える影響」について分析。株価とTOPIXの線形関係から、環境関係のニュースが個別企業の株価への影響を出している。調査期間については通常パフォーマンス推計期間が3ヶ月で、ニュースの影響は前後合わせて4日間。ニュースの中身によっても影響が異なるらしく、例えば環境対策やR&Dに対しては株価が上がったり、環境会計については対策費が高額になることから株価には負の影響を及ぼすとのこと。経営体制の変化については誰も予想できないという事で効果が曖昧。ちなみに産業毎の効果ももちろん異なり、例えば輸送分野においては環境対策費が膨大になる事からもニュースの効果薄いらしく、他にも技術開発の経済効果が異なるなどの理由があるのでは。

次にガラッと変わってエネルギー関連のゼミの発表。

最初のテーマは「MERGEを活用した将来のエネルギー需給予測」。MERGEというのは世界を9つの地域に分けて(USGSと分割地域異なる)①エネルギー経済、②気候変動、③損害評価の三つの要素の組み合わせから将来予測を出すプログラム。ここでは未発見埋蔵量を変化させた場合の影響について分析。各項目の数値に不確実性が多いに残るが、どっちにしても石油・石炭への依存が今後厳しくなるという内容。まずはプログラムの理解およびその中での供給関数や需要関数といったややこしい数式を今後勉強していきたい。

エネルギーの次のテーマは「オマーンにおける太陽光発電の開発」について。これも以前に研究計画を読んだ事もあり内容は大体理解できた。何故オマーンかというと、オマーンは人口爆発、資源量制約による石油生産の減退といった問題を抱えており石油エネルギーからの転換が求められていること。また砂漠が多く、単位面積あたり年間日射量が日本の2倍であり、世界の太陽電池シェア49%を占める日本の技術とのコラボが有効である。ちなみに太陽光発電の面積だけで見ると、仮にゴビ砂漠に全て発電装置を据え付けたら全世界のエネルギーがまかなえるらしい。研究としては、LCAだとかインベントリ分析、EPR (Energy Profit Ratio)、エネルギー収支比、CO2排出原単位、アレイ効率(太陽からのエネルギーの何%を利用に回したか)といった聞きなれない数値を導いてエネルギー収支が取れるかを計算。特色は計測の機材である亜鉛メッキ鋼についても、各原料およびその産出コストにかかる消費エネルギーとCO2排出も計算されており、全体の収支がある程度包括されていることである。これらの結果はEPR5.28-6.53という事で、とりあえず1を超えればエネルギーとしては使えるので合格だが、他の石炭・石油にはやはり見劣りしてしまう。また課題としても今後輸送用としてDME、メタノールへの転化するためのプラント建設などのコストやエネルギー収支も分析する必要がある。

あともう二つ。

一つは同様にエネルギー関連の内容で、「ピークオイル後の代替エネルギー」について。これはかなり文系の研究で、石油の歴史から始まり、ピークオイル論についての賛否、原子力発電について種類・原子炉の種類・資源の比較などを調べた後、前述のEPRでエネルギー効率を見ながらどのような資源配分になっていくかを導いている。それでもやはりEPRの曖昧さが課題が残るらしく、原子力についても例えばガス拡散式と遠心分離法で大きく異なったりするらしい。結構自分の今後の研究にも関係ありそうで、資料等少しチェックしておいた。(総合エネルギー調査会原子力部会資料、BP統計2003 OECD/NEA-IAEA URANIUM2001、資源エネルギー庁など。)

最後はうって変わって、「衛星写真を使った海岸線の変動分析」。タイのバンコクの東側の海岸にて、2000年と3年後ぐらいの衛星写真を使いながらPCで海岸線を検出してその違いについて調べていた。まずは海岸線のライン引きが結構大変らしく、結果の分析はまだこれかららしい。それでもかなり侵食されているところもあり、特にエビの養殖場はマングローブを切って作っているらしく、人間がそこから去ればぽっかりと海岸線が内陸にえぐれてしまうとの事。肝心の温暖化とかは全然触れていなかった。

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(最近はGoogleでもサテライトのマップを使うほど衛星写真が普及)

教授陣からのコメントも結構興味深く、最初の二点の研究に関しては研究意義の浅さについて突っ込まれ、三点目はプロセスの有効性に素朴な疑問が当てられた。また太陽光発電研究についても何故これまでオマーンで行われてこなかったのか、という所にも言及があった。それと小話としてExxon Mobileがいかに凄いかという話も。(去年の利益は世界一で20兆円はトヨタの3倍ぐらい。ちなみに利益率はアップストリームで20%、ダウンストリームでも7%程との事。)

しかし皆大学4年生と思えないほどしっかり勉強して発表していた。毎日飲んで泳いでばっかりだった自分とは天と地ほどの違いでビックリ。

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2005年7月17日 (日)

みたままつり

昨晩に、見残していた「プライド 運命の瞬間」を観る。

pride 第二次大戦後の極東軍事裁判を、東条英機元首相を中心に描いたもので、これまで言われてきた不公平性を映像で再現。

冒頭で、被告の一人である大川周明が精神疾患で退場させられるところや、日本側の弁護人がアメリカの核爆弾投下の是非を訴えた際に突如日本語通訳が打ち切られる箇所など、結構細かい点まで映し出している。

判事の中で一人無罪を主張したパール博士にも焦点が当てられるが、肝心の証言や判決書の紹介はやや不十分だった。また裁判後半に東条元首相が、天皇の保護・国体の維持の為に天皇の意思に背いて戦争を始めたと認めざるを得なかった点についても、是非今後自らで調べてみたい。

その後、ちょうど開催されていた靖国神社のみたままつりにバイクを走らせる。ものすごい数の提灯と人、出店に圧倒される。境内では著名人が絵や文章を書いた大きめの提灯も飾られていた。

前に走る為にも、歴史を見詰め直さねばと改めて感じた夜だった。

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2005年7月16日 (土)

授業(AV資料2)

昨日はみんなで映像観賞の日。前述のように予想外に苦戦しながら何とか資料を見つけ、教室へ向かう。

安保とか外交系はまだいいのだが、経済系の映像資料がほとんどなくて、結局当日の朝に図書館で決定。最後の手段としては、なぜか南北朝鮮の分離の歴史についてのDVDを無理やり授業で流そうかと考えていた。

しかしこの一週間でかなりのDVDやビデオを観た(ほとんど飛ばしながらだが)。という事で一応以下に感想をメモっておくことに。(写真は全てAmazon.com)

The Day After

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アメリカがソ連の核ミサイルに攻撃された際のシュミレーションドラマ。冷戦末期の米ソ衝突の緊張がまだある中で放映され、視聴率は45%にも達したとの事。途中からやや中だるみしてしまう。日本人にはやはり「はだしのゲン」の方が強烈なインパクトがある。

クリントンの真実

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クリントンの女性スキャンダルについてのドキュメンタリー。興味全く沸かず。

9.11 N.Y.同時多発テロ衝撃の真実

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NYのテロ事件の際の消防士の活躍を追ったもの。リアルなヒューマンドラマだけど授業向けではなかった。

市民の20世紀(BBC作成)

冷戦終結とその後のグローバル化の話。ベルリンの壁が壊され、人々が西へ向かうシーンは何度見ても感動する。ソ連の政策変更と、その影響が東欧に及ぼした結果が非常に勉強になった。タイトル通り、何人殺されようが政府への反抗をやめず逆に膨らんでいく市民の力に感服。

International Trade

ITとかファイナンスのグローバル化の話で経済面中心で勉強になるのだが、残念ながら全て英語で字幕も吹き替えもなし。

38度線 -完全版-

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非常に勉強になる。朝鮮半島を横切る38度線によって分断された南北朝鮮の歴史。後期にまた使う予定。

プライド 運命の瞬間

靖国に祀られている東条英機元首相を描いた映画。大変重要なテーマだし是非生徒にも観てもらいたいが、授業とはやや離れるので一人で鑑賞。

ディスカバリーチャンネル CIA:アメリカ中央情報局の内幕

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CIAの生い立ちと成長の経緯。真珠湾攻撃の際に「情報は掴んでいたのだが統合ができていなかったと」いうきっかけが興味深い。その後の秘密作戦や暴露事件なども。

ディスカバリーチャンネル CIAとテロリズム:中東秘密戦争

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CIAが主に中東とどう関わって行ったか。オサマ・ビン・ラディンとの繋がりも出てくるが、製作時期がやや古く、9.11との繋がり等は全く触れていない。

という事で、結局各授業では次を選択して鑑賞。しかも一本は自腹で購入する。

21世紀の世界戦争

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対バイオ兵器シミュレーションや超高精細写真を写すことが可能なスパイ衛星など新しい軍事技術についての知識が満載だった。但しミサイル防衛システムについては、実験成功の結果を「これは偶然か。それとも・・」という訳分からない締め方で終わっているのが不満だった。

映像が語る20世紀アメリカ大統領と現代の記録 新時代への課題 : 1993-

クリントン政権第一期の出来事。NAFTA設立やウルグアイ・ラウンド交渉の妥結など経済系だけでなく、中東やソマリア、ルワンダの事件といった外交・安保にわたる広い内容。

講義だろうが映像鑑賞だろうが寝る学生は相変わらず(何故そんなに疲れているのか?と心配してしまう。)だが、いつもよりはかなり少なかったか。また他の授業でも宣伝したので人数も大目だったのは嬉しい。来期も随時効果的に使っていきたい。

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2005年7月14日 (木)

授業(AV資料)

大学の講義も前期はいよいよ大詰め。

という事で、テスト作成やら映像資料検索やらで結構やる事が尽きない。特に、映像資料についてはなかなか良い物が見つからず、あっても貸出し不可だったり日本語版が無かったりでやや焦ってしまう。

何せ資料を見つける前に生徒に宣言してしまったので、結局いつもの講義だとガッカリさせてしまうのではと気を遣う。当初は全て文献やら講義やらで通すつもりだったのだが、やはり相手は大学生で、しかも教える内容は国際関係という事で何とか雰囲気だけでも掴んでもらいたくビデオやDVDを使うことに。特に安保の授業では、教室の都合上Power Pointも使えず、紙の資料で説明はしているのだが、例えばマイクロウェーブ兵器とか言っても聞いたことも見たことも無ければ想像もつかないだろう(よくて電子レンジ爆弾とか)。

それと周りの環境による影響も大きい。さすがに「水と緑が輝く街」だけあって、自然も豊富で住むにはバッチリなのだが、国際関係という匂いは余りしてこない(ちょっと山の方に行くと牛の匂いはプンプンだが)。ちなみに自分も留学後に同じような環境の山の中で、スティグリッツの「グローバリゼーションのなんとか」という本を読もうとしてみたのだが、何故か全く興味が沸いてこなかった。

4198615195 (出所: Amazon.co.jp)

ワシントンDCのように、あちらこちらで国際関係の専門家や政策担当者が会議を開いている環境とは残念ながら大きく意識も変わってくる。(あれもかなり特殊でロンドン、東京でもあんな雰囲気は味わえないが。)

powell (写真: Department of State、CSIS)

しかもそのほとんどが無料で学生でも気軽に入れて、挙手して質問までできてしまう。思えば自分も一番最初に出たDCの会議で握手して二言ぐらい会話したのはあのキッシンジャーだった。

まぁ、手っ取り早いのは早く自分がそこまでの外交のビックネームになって体験などを講義できれば生徒を啓発できるのだが、それはまだまだという事でせっせと資料を調べてみる。

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2005年7月10日 (日)

九十九里

今日は久々に友人の都合も取れたので、朝一で海へダッシュ。

最近すっかりインドア派と後ろ指をさされており、たまには日光の下でガツンと暴れてみる。一応ペーパーサーファなのだが有効期限も切れる寸前だった。

予報では曇りだったが、天気は非常に良く気持ちよい砂浜だった。波もかなりサイズがあって、その割に人も多くない絶好のコンディションだった。最初はややビビりがちなものの、徐々に調子が良くなり数本は乗れた。おそらく波の勢いが良かったせいもある。上級者のお古で貰った、短くて薄いショートボードはいつもは立つのもやっとなのだが。

しばらくすると風も出てきて波がバラつき始める。そうすると波待ちしているだけで、自分も友人も酔ってきてしまった。なぜか魚くさい臭いもしてくる。しかも気づいたら最初に海に入った場所から6-700mは横に流されていた。ちなみにもう一人は浅瀬で遊んでいてフィンを無くして焦っていたが。

その後いつもの定食屋でガッツリと。周りの客の話を聞いているとこれだけ食べて、もう1ラウンド海に入るというのだからタフさが違う。兄さんも姉さんも漁師以上に肌が黒い。

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(巨大な「豚肉とピーマン炒め丼」。一人前)

これでサクッと帰れば時間はまだお昼過ぎ。健康で効率よくて安いという三拍子そろった素晴らしい趣味である。もうちょい上手く乗れれば、サーフィン自体が楽しいという非常に重要な要素も加わると思う。今のところは、サザンをかけながら皆で海に向かう雰囲気、帰ってきて日焼けした顔を聞かれ、「うん。ちょっとサーフィンにね。」と言える事、実はこれらがPricelessだったりする。

ただブランク空けすぎると、まさしく洗濯機に放り込まれたように汚れた体も心もめちゃくちゃにされるというリスクもかなり高い。

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2005年7月 8日 (金)

授業(アメリカの経済外交)

今日は現地の駅につくと、いきなりの真夏日だった。

授業前に生徒の夏の予定について相談。どこに旅行に行ったらいいかという事ではなく、インターンについて。国会は見てもらうにはいいんだが、夏は結構ガランとしていて拍子抜けしてしまうかも。それより選挙の可能性もあるってことで、地元の方が絶対に人を欲しがってると思う。とにかく、検討してみることに。

さて、今日はこれまで説明してきた、アメリカの経済外交について冷戦終了前後から現代まで。内容も通商、援助、経済制裁とてんこもり。その中で結局行き着くのが、これらと外交・安保との融合という話。特に今のブッシュ政権になってからは、自由貿易と民主化、安保と貧困の撲滅、武器拡散や人権侵害と経済制裁、といった結びつきがかなり明確に、積極的になっている。そしてこれらが包括されて国家安全保障戦略に併記されているところが分かりやすい。

確かにクリントン政権と違って、ファスト・トラックと呼ばれる通商交渉権を持っていることやテロやWMD拡散抑制が最優先課題として国内のコンセンサスを得ていること、といった点からも進めやすいのかも知れない。しかし経済制裁については、これほど頻繁に行使されているとは想像できなかった。制裁根拠の種類も非常に広く、何と日本も制裁に引っかかっている。1972年にできた海洋哺乳類保護法という法律上、イルカやクジラを捕獲する日本が制裁の対象になった。制裁といっても大戦前の禁輸とか全面的な経済取引停止ということでは決してなく、マグロの取引を規制しますよという内容。

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(2002年3月現在でアメリカに経済制裁を受けている国々が赤で塗られている。) 

通商、援助、経済制裁と、普通に見たら日本が強力に使えそうなツールだが果たして有効に活用されているだろうか。軍事という外交の大きなツールを封印された日本ならば、もっともっと戦略的な行使の仕方があるはずである。

帰り道、空がいつの間にか雨雲に変わり、夕立の中をまたもやずぶぬれで帰る。

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2005年7月 4日 (月)

エネルギーと供給技術

今日は大学院でエネルギーのゼミ。

前回同様に温暖化に関するパネルであるIPCCのレポートが題材。今日も結構一般的な話で、まずはエネルギーの最終用途セクターとして、産業民生輸送と分けてそれぞれのセクターの資源利用・CO2排出状況を分析。

当然ながら産業の占める割合が一番大きいものの、先進国ではシェアが減退している。地域的には冷戦後のドタバタでロシア・東欧が減少してアジアが増加した。この分野では材料のリサイクルなどが消費抑制に効果がある。

民生部門では都市化収入増暖房が主な増加理由。特に暖房は中国の民生分野のエネルギー需要の半分を占める。ちなみに日本やその他先進国では、建物の効率化暖房設備の性能向上などでエネルギー強度は低下している。

また、1990年には一次エネルギー全体の約2割を消費していた輸送セクターでも、効率は良くなっている。ただ個人旅行の増加などから全体としては調べる必要あり。ちなみに日本では当該分野の伸びを抑制しないと京都議定書の基準クリアは難しい。

その他、天然ガスや再生可能エネルギーについて議論。まだまだ利用コストは高いが、短期的には風力、中期ではバイオマス、長期では太陽光が有力。ただ結論としては、結局どの程度まで代替できるかは今後の政策や投資によって左右されるという、得意の不確実性の高いところでしめられた。うーむ

ちなみに、日本が超期待の燃える氷、メタンハイドレードは開発の技術的にまだまだ数十年先になる模様。。

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(燃える氷、メタンハイドレード 写真:東北電力株式会社

願わくば国家ぐるみで石油獲得戦争の上流で産み出す利益を、こちらの技術にまわして欲しい。

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(日本近海のメタンハイドレードの分布 出典:滋賀大教育学部教授 村本孝夫)

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2005年7月 1日 (金)

授業(軍事力)

さて、気を取り直して安保の授業。

今日は軍事技術・軍事革命について。肝心のインテリジェンスは時間が足りず持ち越し。。

まずは軍事力の概念から。軍事力とは、クラウセヴィッツが言うような「戦争=敵の強制・自らの意志の遂行のための暴力行為」の手段としてだけでなく、防御力としても現在の国際情勢では結局不可欠なものである。それはつまり、これまで説明してきた冷戦後の国際関係や国連の機能上の課題にもつながる。古くは高坂正尭氏も言うように、国際社会は国益を追い求める国家間の争いであり超国家組織や警察・裁判所などのシステムが未整備のうちは自らの安全は自らで保障するしかない。

更に軍事力の機能も、強制、防御だけでなく抑止や外交・安保上の交渉ツールといったように広がっている。当然構成要素も幅広い。そしてこれらの変遷を説明するためにも、軍事革命(RMAの初期からの経緯を説明。大事なのはRMAとは技術だけの革新でなくて、政治と社会、軍事組織や戦略・戦術といった組織的な変化を含むということ。特に最近はアルビン・トフラーも予言したように、情報システムの役割が高まっている。

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(アルビン・トフラー 未来学者って肩書きがうさんくさいが。 写真:NHK情報ネットワーク

特に、湾岸戦争(第一次、二次)の際の話は映画を超えた内容を含んでいる。イラク軍と米軍間でのスコープ(暗視装置)の性能の決定的な違いや、GPSを使った精密誘導団の話。また、フセインへの第一撃までの経緯、は以前観たエネミー・オブ・アメリカ007の衛星からの攻撃を思い出す。イラクに潜入していた特殊部隊が「フセインがあるレストランにいる」との情報を得て、リアルタイムで本部に連絡する。その情報が飛行中の戦闘機に伝わり、爆撃する。これが分単位で行われている。フセイン本人はこの時生き延びたのだが、この一発が最大の衝撃を与えその後の圧勝に導いている。多くの英字雑誌の表紙を飾った砂漠のストームによる影響も、予想に反して戦争の長期化に繋がることはなかった。

一方でここまで拡大した軍事力の格差がいったいどこまで続くのか、どこまで拡大するのか、といった各国リーダーの心配はいかほどかと思う。そこを補うのが、広義的な軍事力なのであろうが。

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(写真:FareedZakaria.com)

前期もあと2回。楽しんでいきます。

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授業(アメリカの通商政策)

今日もヨロヨロで大学に向かい、講義。

どしゃぶりの中新聞紙をカサ代わりに走るのだが、講義で使おうと思っていた記事が溶けて焦る。

ともかく、通商政策の変遷について説明。

講義の前に先日ニュースになった、「世界貿易センタービルの新デザイン発表」について雑談。前に候補となったデザインもあげながら話してみたものの、皆興味ゼロの模様。

さて、通商政策の変遷について説明。まずは、国際的な高関税競争のきっかけとなったスムート・ホーリー法から自由主義への転換を話す。その後ITOの挫折からGATTの発足、多国間交渉の推移へと。そこでUSTR(通商代表部)の生い立ちやらブレトンウッズ体制の崩壊やら絡めるが、やや内容多かったか。

気になるのは最近やや沈没組が増えてきたこと。自分の経験からも、なぜこんなにと思うほど学生時代は眠くなる。実は会社に入ってからも眠さは取れず、鼻炎のせいで脳に酸素が届いていないのではと手術にまで踏み切るが、トイレでのこっそり居眠りは続いていた。自省を含めて、そこをあえて時間を有効に使ってもらいたい。手っ取り早いのは教師も生徒もスタンディングで授業をすることだが、やや訓練に近くなってしまう。

やはりこちらが興味を高めてやらねば、と思うし、一方で自分達の将来図も見えていない段階で生徒が関心を持てるのかなとも思う。目的意識と達成意欲、大学時代ゼミの先生に教わって唯一覚えている事の重要性がこんな所でも浮かんできた。

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