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2005年6月11日 (土)

Enemy of the State (エネミー オブ アメリカ)

今日掲題のタイトルの映画を観た。

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(Photo: Yahoo! Movies)

アメリカ政府による盗聴や監視が描かれた話で前から気になっていたが、思った通り面白かったし考えさせられた。

まず、全体のシーンがワシントンDCの見覚えのある場所をあちこち映し出していて本当に懐かしい。特に物語の最初で、主人公の大学(ジョージタウン)の同級生が自転車で爆走するコネチカット通りは、まさに自分も数年前に自転車で走っていたあたりだけに一気に引き込まれた。

その後は、政府の盗聴や監視機関としてNSA(国家安全保障局)が舞台となり、これも今後の研究のいいきっかけを与えてくれたと思う。NSA自体はメリーランドにあり、私も何回かあの真っ黒い建物の近くを通ったことがある。建物の内部はもちろん、その活動や予算や人員などについてもほとんど公開されておらず、一層怪しさを増している。最近ではこの映画のように国内だけに留まらず、海外においても「エシュロン」というネットワークを使ってあらゆる通信を盗聴しているようである。

1998年に作られたこの映画は、その後の技術革新や9.11による国家の厳戒態勢の中でかなり現実に近づいていると言える。実際にテロ対策の一貫としての「パトリオット法」では捜査当局による盗聴活動をかなり拡大しており、技術面だけでなく法的にも映画を超えている可能性さえある。

更に現実がもっと恐いのは、NSAのような活動が政府全体が認める形で行われるかもしれないということである。、映画ではNSAが他の機関(例えばFBIなど)に活動が漏れたり制限されたりするのを恐れて独自に行動していたが、例えば今般の脅威である「テロ」としてまさに「国家の敵」として怪しまれた場合、警察であろうがFBIであろうがNSAと一体となってターゲットを追い詰め、闇に葬られてしまうのではとさえ思ってしまう。

個人的にはこのようにメッセージを持った映画やドキュメンタリーがとても気に入っている。ただ一点引っかかるのは、今回のようにNSAを舞台にしたり、それをかなり批判的に映し出している場合、何ら障害は無いのだろうかという事である。それも華氏911などの例を考えると取り越し苦労だろうか。ハリウッドとワシントンは一方では繋がっているようにも見えるし、一方では独立しているようにも見える。後者の理念がしっかり残っているのもアメリカの強さかも知れない。

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